かがみ

今月も、たびねこさんからのおたよりが届いたよ!
やわらかく春めく風が、ほっぺたをくすぐるみたいに吹いているある日のこと。
長い旅の途中で、たびねこさんは、のんびりと足を止めてあたりを見回したんだって。
ふと目にとまったのは、道ばたにそっとたまっていた、小さな水たまり。
しゃがみこんでのぞきこんでみると、そこには、空の色といっしょに、たびねこさんの顔がゆらゆら映っていたんだ。
春の光は、冬のころよりもずっとまぶしくて、水の表面でキラキラはねて、まるで小さな宝石みたいに輝いていたんだって。
風が吹くたび、水面がふるふる揺れて、映る顔もふわりと笑ったり、ちょっと不思議そうに首をかしげたり。
その様子がなんだか楽しくて、たびねこさんは、しばらくじーっと見つめていたんだって。
気がつけば、まわりには、いつのまにか色が増えていたよ。
空の青も、どこか軽やかで、空気の中に、ほんのり甘いにおいがまじっている気がしたんだって。
さて、次はどんな春の景色に出会うのかな。

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